新型コロナウィルス対策について

◇◇新型コロナウィルス対策について◇◇

 

お疲れさまです、主宰の広田淳一です。アヤマドリでは2020年3月14日現在、五月の本公演に関して稽古・本番ともに予定通り開催予定でおります。もちろん状況によって予定は変更されますが、今は本番を死守するつもりで諸々の準備を進めております。

 

感染の恐怖・危機もさることながら、この調子で何もかも自粛していったら経済が崩壊してしまいますし、何より、舞台人にとって舞台を創り、観ていただくことこそ最優先にすべき「仕事」です。私たちも私たちに出来る仕事をしていこうと思います。「何があっても強行する」とは申しませんが、出来得る限り上演を死守するつもりで取組んでいく所存です。

 

さて。新型コロナウィルスに対して、アマヤドリでは過去のインフルエンザ対策における知見も活かしつつ、下記のような取組みを実施しておりますが、この際、取組の内容を公開しようと思います。下記の文章は、大部分、内部で共有している文章をそのまま公開する形となりますので、それによってお客様が安心していただけることがあれば幸いですし、また、同業の方々が参考にしていただいたり、あるいは、「これもやったら?」「ウチはこんなんしてるでー」的な集合知で自分たちの取組みも進化させていけたらな、と。そんなことを考えております。従って下記文章はコピペフリー、著作権フリーです。

 

 

◇◇新型コロナウィルスについて。稽古場における対策編◇◇

 

【対策の目的】

 

・作品を上演する。
・たとえ作品にいかなる変更が生じようとも上演する。

 

【基本方針】

 

・上演のために必要ならば犠牲を払う覚悟をし、最大限の対策を行う。
・ただし、上演のために第三者の利益を損なう行動は取らない。

 

【3つの原則】

 

(1)ルールの徹底。
全体のルールに例外を設けず、すべての人がルールに従うこと。

 

(2)情報の共有。隠蔽の禁止。
すべての関係者は疾病に関わる情報を担当者に報告すること。自己申告のみならず、稽古場に体調不良が疑われる者がいた場合には必ず相談すること。また、担当者は可能な限りその情報を座組内にて共有する。個人のプライバシーは尊重されるべきだが、体調不良を隠したり、隠蔽に協力しないこと。万が一、感染と疑われる者が出た場合には、速やかに行政に対して情報を開示し、決して組織的な隠蔽を行わないこと。

 

(3)自己診断を信じない。
本人の主観に基づく「大丈夫」「病気じゃない」「平気」「まだいける」という言葉を信用しない。検温と、客観的な評価がそれに優先される。

 

 

【対策の実際】

 

(1) 稽古前

 

・体調に不安がある際は、必ず稽古場へ向かう前に検温を行う。

→37.0℃以上の場合、担当者に連絡をして相談してください。
→37.5℃以上の場合、欠席の連絡をし、自宅療養してください。

・同居人に体調不良が生じた際にも報告をし、必要があれば自宅待機とする。

※発熱が全く無かったとしても体調に不安がある際は、お休みしてください!

 

(2) 稽古場ゲート

 

・稽古場出入り口にゲートを設置する。すべての関係者は稽古場に入る前に必ず検温、消毒を実施すること。

①消毒

係の者、担当者が稽古場に着き次第、ドアノブ、窓枠など手に触れる場所を中心に次亜塩素酸系消毒液にて消毒作業を実施する。

②各自手洗い。

稽古場に入る前にポンプ式除菌手洗い洗剤を使用して手洗い。

③アルコール消毒。

適宜、アルコール消毒も実施。劇団での用意に努めます。

④検温

体温計は劇団で用意します。検温が終わったら体温計をその都度、消毒すること。

→37.0℃以上の場合:平熱や症状などを鑑み適宜相談。
→37.5℃以上の場合:稽古場への入場禁止。帰宅指示。

※体温に関わらず、体調に不安がある場合はご申告ください。

 

(3) 稽古中・稽古後

 

① 一時間ごとに換気を徹底する。
② 稽古中に体調不良を感じた際は相談・帰宅すること。体調不良を隠さない! 隠させない!
③ トイレ、ドアノブ、体温計などの消毒作業を稽古前・稽古後に必ず行う。できるだけ休憩の際にも行う。
④ 回し飲み、回し食いは禁止。しない、させない。
⑤ 可能な限り加湿に務める。
⑥ 可能な限りマスクを着用する。

 

(4) 稽古後

 

・稽古外の時間については禁止事項は設けません。各自適切に行動してください。
・万が一、感染が確認された場合には、公的機関より全面的な行動開示が求められるでしょう。常にその自覚を持って行動いたしましょう。つまり、隠さなきゃいけない場所にいかない! 隠さなきゃいけない相手に会わない! 感染してしまったら腹を決めて情報を公開する!

 

 

【指揮命令系統】

 

非常時につき、普段ならありえない命令が出される可能性があります。たとえば、「あなたは稽古場に来るな」「あなたは病院へ行け」「あなたは帰れ」「あなたは本番を休め」、など。このような指示は必ず現場責任者(広田淳一)より出されます。責任者不在時には、責任者に相談の上、指名された者が随時現場の責任者として判断を下します。また、コロナ対策についての担当者を定め、全体に周知いたします。

 

(1) 自宅療養の指示。

 

以下の場合には、責任者より自宅療養の指示が出されます。

・規定以上の発熱が認められる場合。
・その他、明白な体調不良が認められる場合。
・同居人に明白な体調不良が認められる場合。

体調回復時には責任者と相談の上、合意が得られた上で稽古場に復帰すること。

 

(2) 通院の指示。

 

感染の疑いが強まった場合には責任者より通院の指示が出されます。具体的には、

・四日以上の発熱が続く。
・発汗、せき、など明らかな体調不良が継続する。

責任者は、通院をしない限りは稽古場に復帰させない、という判断を下す場合がございます。

 

(3) 降板の指示。

 

(1)と同様の事態が劇場入り期間に起きた場合には、可能な限り出演/参加の方法を模索した上で、それでも回避できない危険があると判断した場合に、責任者より降板の指示が出されます。

 

 

もちろん、重い判断をする際にはご本人との相談はさせていただきますし、最大限、ご参加の意思を尊重・支援するつもりでおります。多少のことで断念するつもりは毛頭ありません。けれど、それでも感染者が出てしまった場合のことを考えてこのような強い表現を使わせていただきました。たとえそのような場合であっても、即座に公演全体を潰すつもりもありません。最大限、どんな形になろうとも上演を遂行するために、一部の方に指示、つまり「命令」をくださざるを得ない場面も想定する、ということです。何卒、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

 

 

その他、公的機関からのアナウンスを鑑みながら対策を講じて参ります。変更がある場合はその都度、お知らせいたします。というわけで、どうぞよろしくお願いいたします! がんばって参りましょう!

 

 

 

……以上、アマヤドリではそのような対策を講じております。本番を迎える前には本番における対策編も公開したいと思います。一番、リスクを避ける方法はもちろん公演を中止してしまうことですが、日常が崩壊してしまうこともまた大きなリスクです。抗える限りは抗っていこうと思いますので、ぜひぜひ本番楽しみにしていてください。僕らも楽しみにしています。

 

アマヤドリ主宰 広田淳一